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海外でのビジネスなら現地レンタルサーバーを利用すべきか【結論:否】

「海外に在住する外国人をターゲットにしたWebサイトを作りたいけど、どこのレンタルサーバーを利用すべきか知りたい。」
「ターゲットが在住する国で運営されるサーバーを利用した方が良いのだろうか、、、。」

この記事ではこういった疑問に答えます。

本記事の内容

  • 海外のレンタルサーバーである必要がない理由
  • 海外のローカル企業サーバーは避けた方が良い

この記事を書く私は、外国の在住者向けにEC系のWebサイトを運営していて、海外サーバーについて色々と調べたことがあります。

結論から言うと、対象国や用途によって選択肢は変わりますが、基本的には国内のサーバー会社で問題ないかと思います。

そして、国内サーバーであれば現状「アメリカ・シンガポール・東京」にデータセンターのある「ConoHaVPS」がベストな選択肢です。

安価なプランが多い海外サーバーですが、安いなりにデメリットもあるので、海外サーバーの実態も合わせて解説します。

海外のレンタルサーバーである必要がない理由

今まで海外在住の外国人をターゲットにしたWebサイトを運営するなら、ターゲットの在住する国にあるサーバーを利用することが定石でした。

理由としては、データセンターの設置場所がWebサイトの表示速度に直結するからです。
つまり、日本からアメリカのWebサイトにアクセスしようとすると、物理的な距離が大きいので表示速度が遅延してしまうということです。

実際に「対象国+レンタルサーバー」で調べてみると、多くの記事で「現地サーバーを利用した方が良いですよ」的な記事が目立ちます。

しかし、個人的には、ネットワーク環境が整備され、技術的な進歩と相まった現代においては、状況は劇的に変わったと思っています。

具体的には、データセンターの物理的な距離は、ユーザーが離脱してしまうほどの致命的な遅延は発生しなくなったと感じています。

例えば、アメリカにサーバーのあるニューヨークタイムズを検索してみてください。表示速度に違和感はないはずです。
他にも、ドイツにサーバーのある連邦政府サイトも合わせて検索してみてください。同様に表示速度に遅延は感じないはずです。

もちろんターゲットの国にあるサーバーを利用することが最善策なのですが、そもそも遅延の原因は、データセンターの距離ではなく、サーバー自体の性能に問題のあるケースが多いのです。

そのため、物理的な距離を懸念して、現地で性能の悪いサーバーを利用するのではなく、国内のサーバーを利用した方が結果的に最善であることが往々にしてあります。

海外のローカル企業サーバーは避けた方が良い

海外の現地ビジネス向けのローカルサーバーは安定性や性能が劣悪であるケースがあります。

特に、東南アジアであればシンガポールを除いて、どこの現地サーバー会社も「安かろう悪かろう」「高かろう悪かろう」です。

さらに、次のようなトラブルが頻発します。

  • サーバーダウン
  • アクセス障害
  • サポートからの返答がない
  • 自社プログラムが動かなくなる

日本国内のサーバーだと稼働率99.99%が一般的ですが、海外サーバーだとまずありえない数値です。

しかも、PHPのバージョンを勝手に更新したりするので、自社プログラムが動かなくなることもよくあります。

フィリピンのサーバー会社を例に挙げます

私はフィリピンの在住歴が長いので、フィリピンのサーバー会社を例に挙げてみます。

フィリピンのホスティング会社で最もシェアの大きい「web.com.ph」のビジネスプランは次の通りです。

プラン ビジネス
料金 年4,000peso(約8,700円)
容量 10GB
マルチドメイン 無制限
転送量 無制限
データセンター マカティ・タギッグ

サーバー性能が公式サイトに掲載されていないので、サポートに問い合わせてみました。

サポートの返信スピードは少し遅い程度なので、やり取りには問題なかったです。

実際に確認した性能としては、「ホストメモリ32GB・CPU8コア・ストレージSSD RAID 1」で、稼働率に関しては回答が得られませんでした。

正直、この性能で年8,700円はコスパが悪すぎます。
おそらく数年もしくは10年以上前から設備投資がされていないのでないかと思います。

まとめ:わざわざ海外サーバーを選ぶメリットは薄い

現状、物理的な距離を気にして、わざわざ海外サーバーを選ぶメリットは薄い状況です。

それだけ日本企業のサーバーはコスト面でも性能面でも優秀です。

インターネット上には「日本のサーバーは海外のものに比べてレベルが低い」といった記事もありますが、実際に比較してみると決してそうではないことがわかります。

むしろ、海外サーバーの方が劣っている感じさえします。

私は外国の在住者向けWebサイトを「ミックスホスト」で運営していますが、これからの方には2018年にリリースした「ConoHaVPS」をおすすめします。

理由としては、東南アジアの在住者をターゲットにビジネスを行うのであれば、シンガポールのデータセンターを利用することができるからです。

もしくは、すでにレンタルサーバーを利用している方であれば、特に新しいサーバーを契約しなくても良いと思います。

というわけで以上です。